日刊工業新聞

日刊工業新聞の日本橋本社にて
「行動観察セミナー」を開催しました。

行動観察の説明と、事例紹介、
自社でできる行動観察のやり方について
ご説明させて頂きました。

さて、その中で頂いた質問について整理します。

①行動観察は、組織の「2:6:2」
(集団が形成されると優秀な人が2割、普通の人が6割、
優秀でない人が2割になる、という法則)のうちの、「
普通の6」と「下位の2」をボトムアップする手法とのことだが、
取り入れることでこの比率がどう変化するのか?

→比率が変わるのではなく、6と2の方が、
より上位の2に近づき差が小さくなる、
もしくは全体がより高いレベルでの「2:6:2」に移行する、
とイメージして頂くとよいかと思います。

②自分の営業ノウハウを人に教えたくない、
という人も出てくるのではないか?

→たしかにそのようなことをおっしゃるケースもありました。
しかし、ご自身の手法だけにこだわるよりも、
自分のノウハウを開示し代わりに、
複数の方のノウハウを知ることができるのなら、
結果的にそのほうがメリットが多い、
ということには説明をすればすぐに気が付かれます。

また、それによって企業全体の業績が上がれば
賞与が増えるなどのメリットもあります。
結果、これまではそのような問題は起こっていません。

③営業の研修やツール作成などを担当する営業管理部では、
どのような行動観察の活用ができるか?

→行動観察結果をベースにした研修をすることで、
より現実的で明日から成果をだしやすい研修ができます。

また、ツールについては、現場を観察することで、
よりよいツールに改善するヒントを得ることが可能です。

④社内に観察対象になりそうな優秀な営業がいない場合はどうしたら良いか?

→1つめには、今は管理職であり第一線を退いた方の営業を観察する、という方法があります。
また、中小企業では、社長や経営層が営業をされているケースもありますが、
観察対象者はもちろん社長でも構いません。

2つめには、大きく「優秀」「中~下位」と明確な差がなくても、
個々に得意とする場面があると思います。

1人ずつのその「良い行動」を集めれば、理想的行動ができあがります。